2017年12月19日火曜日

『HARPLIMBA / ハープリンバ』レポート:2017年12月19日

前回のレポートで、
自作によるオリジナル楽器
「HARPLIMBA / ハープリンバ」(※注1)を、
「歯で噛んで」演奏した際の、

“この音楽的な心地良い振動は、聴覚に障害を持つ方にも伝わるのでは”

と感じた体験による、この楽器の可能性を確認する為、
東京新橋にて、2017年12月18日、
ボサノヴァギタリストとして活動している”鈴木篤”氏にお会いし、
試奏していただきました。

鈴木氏との最初の交流である、2010年。
それぞれのバンドが演奏する会場で、
自己紹介後の雑談の際、「右の耳が聞こえないので」と言い、
立ち位置を変えた鈴木氏が記憶にあったからです。

ご本人曰く、20年前から右耳の聴覚に障がいがあり、
(聴こえ方のレベル的には、障害者手帳取得手前の段階だそうです)
音が歪んで聞こえる為、音楽活動は困難ではあるが、
もう片方の聴力を使用して演奏しているとのことです。

「HARPLIMBA / ハープリンバ」は、
比重の大きい(硬く重い)木材を本体に使用し、
2mm厚の太いスポークを弾いて奏でる為、振動がとても強く、
人体や、布団、机等を共鳴体にして奏でると、
その共鳴物ならではの響き方で体感できる。
という音響的特徴があるので、
鈴木氏が、「歯で噛んで」演奏した際、「どう伝わるか?」を知ることは、
製作者として、とても意味のあることでした。

以下、「HARPLIMBA / ハープリンバ」を、
「歯で噛んで」試奏していただいてのご感想です。

通常の音の聞こえ方(左右の聴力によるバランス)とは「輪郭」が異なり、
「クリアーで、直に伝わる感覚」で、「大変心地良い音」であるとの
興味深い感想をいただきました。

「HARPLIMBA / ハープリンバ」試奏中の鈴木氏。

鈴木氏は、突然の依頼にもかかわらず、
試奏を快く引き受けてくださいました。
ありがとうございます!

“鈴木篤”氏のFacebook→

試奏を体験していただいた後、
銀座での、ボサノヴァのライブ
(女性ヴォーカル:菊丘ひろみさん&鈴木氏によるギター)に、
パーカッションにて参加、共演させていただいたのですが、
鈴木氏のその音は、聴力の障害を感じさせない素晴らしい演奏でした!

「聴覚障がい」には様々な「聴こえのレベル」があると思いますが、
そのような障がいを持ちながらも「楽器」を奏でてみたい。という方に、
「HARPLIMBA / ハープリンバ」の「音=ヴァイブレーション」が届いたなら、
製作者冥利に尽きる体験と考えています。
今後の展開、お楽しみに!

(※注1)
『HARPLIMBA / ハープリンバ』とは...
アフリカの『KALIMBA / カリンバ』を
ベースに製作されたオリジナル楽器。
特徴は、付属のレンチにて、
『1音づつの個別によるチューニングが可能』であるということ。
奏法的には、本体に設置された金属棒を、
通常の上から下へと弾いて音を出す方法とは別に、
横からスライドさせて弾き、『ハーモニー:和音』を
『ハープ』の様な優雅なサウンドにて表現することが可能なオリジナル楽器。


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